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ノジノジテン その29
『グライダー』

スタジオまで電車で行くと一時間、車だと30分。
駐車代もバカにならないから電車に乗るけど効率がわるい。
もしも僕の背中に羽があったら行きたいところへひとっとびなのに。
羽で自由に飛べるなんて天使にでもなった気分だ。

でも椅子にもたれるときは羽が潰れたり、お尻で踏んじゃったり邪魔になるんだろうな。案外重くて肩こったりね。

取り外せるとか、スポッと収納される羽がいい。
いやまて、それじゃ最早羽ではないし、僕は人間じゃない。

人が人間でなくなった瞬間、僕が天使になった瞬間つじつまが合わなくる。
つじつまを合わせようと羽もばらばら人間もばらばらにしてしまう。

やっぱり僕はグライダーに乗ろう。
グライダーで風に乗り気の向くまま風の吹くままに。

太陽系の掌で。



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