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ノジノジテン その17
『オレの靴下』

ぼくのお気に入りの靴下に穴があいた
まだ5回位しか履いていないのに穴があいた
右の親指と人指し指の間のところに
ぽっかりあいた

お気に入りだったのに穴が一つあいただけで面白情けなくなった
動くたびに白い指がチラチラ見える

いつのまにか
気に入っていることよりも穴の存在の方が優位になってしまった

脱いで穴をよく見てみる

情けなくなった
むしろなにか悲しくさえ感じる

ジーパンの穴は格好良い
言わば穴のエリートだ
もし穴になるとしたらジーパンの穴以外はありえない

パンツの穴は救いようがない
無残だ
即ゴミ箱行きだ

穴あき靴下も勿論ゴミ箱行きなのだが
いざ捨てようとすると不思議と生きている感じがする
捨てないでと言っている

愛着がこっそりわいてしまった

穴を隠そうと親指と人指し指でその所を挟んでみる

お気に入りの靴下は足袋になった
新しくてかっこよかった靴下が
足袋になった

靴下の穴はなかなか可愛い奴だ

でも
朝になったら
新しい靴下を買いに行こう



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